主著論文がJGR Atmospheresに掲載されました

私の5本目となる主著論文”High Peak-current Discharges Associated With Downward Terrestrial Gamma-ray Flashes”がアメリカ地球物理学連合の論文誌Journal of Geophysical Research: Atmospheresに掲載されました。この論文では、金沢で地上観測した2例の地球ガンマ線フラッシュと対応する雷放電からの電波放射を突き合わせ、energetic in-cloud pulseと呼ばれる、ピーク電流値の大きい放電に同期していたことを突き止めました。

energetic in-cloud pulseはこれまで衛星で観測されている上向きの地球ガンマ線フラッシュに同期していることが確認されていましたが、地上で観測される下向きの地球ガンマ線フラッシュと同期していることが、今回初めて確認されました。またこのような電流値の大きい放電が起こる頻度は小さいことから、energetic in-cloud pulseが発生すると、必ず地球ガンマ線フラッシュが起きるのではないかという仮設を打ち立てました。

今回の研究は理化学研究所、名古屋大学、日本原子力研究開発機構をはじめとするGROWTHコラボレーションと、近畿大学、神戸市立工業高等専門学校、北海道大学、金沢大学、静岡県立大学、大阪大学との共同研究です。

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