主著論文がPhysical Review Dに掲載されました
新しい論文がPhysical Review Dに掲載されました。雷による光核反応で生じた中性子をGSOシンチレータで直接検出したという内容です。これまで雷で生成された中性子は大気中の主に窒素の原子核に捕獲されたときに放出されるガンマ線を観測することで間接的に検出していました。GSOシンチレータはガドリニウム、ケイ素、酸素で構成される無機結晶シンチレータで、X線天文衛星「すざく」の硬X線検出器に用いられています。ガドリニウムは中性子を捕獲する断面積が大きいので、スーパーカミオカンデなどで応用されています。今回はこのGSOシンチレータで中性子検出が出来ることを実証し、雷発生時に実際に地上まで到達した中性子を検出したことを示しました。
https://journals.aps.org/prd/abstract/10.1103/PhysRevD.101.102007