主著論文がPhysical Review Lettersに掲載されました

私の4本目の主著論文“Downward Terrestrial Gamma-ray Flash during a Winter Thunderstorm”がアメリカ物理学会の速報誌 Physical Review Lettersに掲載されました。これまで雷放電に同期した地球ガンマ線フラッシュによる光核反応を地上で観測することに成功していましたが、その元である地球ガンマ線フラッシュは、非常に強力なために我々の高感度な検出器では計測が困難でした。そこで柏崎刈羽原子力発電所に設置されているモニタリングポストのうち、電離箱と呼ばれる高線量まで計測できる計測器を用いて、地球ガンマ線フラッシュを観測することに成功しました。さらに複数台での観測とモンテカルロ・シミュレーションによる理論計算を突き合わせることにより、1回の地球ガンマ線フラッシュでどの程度の電子が放出されているかを推定することにも成功しました。

今回の成果については、東京大学の広報サイトUTokyoFocusにて解説記事が掲載されています。